「筋膜リリース」で硬くなったコラーゲン繊維を柔らかくする方法

「筋膜リリース」で硬くなったコラーゲン繊維を柔らかくする方法

肩や首、腰回りなどの慢性的な「こり」に悩まされているという女性は少なくありません。
頑固な肩こりや腰痛は、頭痛や眼精疲労、手足のしびれといった全身の不調に繋がります。

体のこりを引き起こす原因のひとつは、日頃の「悪い姿勢」です。
しかし、どれだけ正そうと意識しても、なかなか姿勢は改善されないもの。

そこで話題になっているのが、硬くなってしまった筋肉をほぐすのに効果的だとされる「筋膜リリース」。
今回は、筋膜リリースについての気になる情報をご紹介いたします。



筋膜とは?

筋膜とは、その名の通り筋肉などを覆っている薄い膜のことです。
浅筋膜(せんきんまく)や深筋膜(しんきんまく)、筋外膜など、その役割によっていくつかの種類に分かれています。
筋繊維と言われる細かい糸状の組織の集合からなる筋肉は、そのままではバラバラに分かれてしまって形状を維持することができません。
そこをカバーしているのが筋膜で、糸状の筋繊維を包むことで筋肉が崩れるのを防いでいます。

また、全身の骨や臓器、筋肉、神経、血管等を包み込み、骨格に固定するという役割も果たしているため「第2の骨格」と呼ばれるほど重要な組織なのです。



筋膜の構成

筋膜を形成する主な要素は、伸縮性に富んだ「エラスチン」と丈夫な「コラーゲン」の2つ。
コラーゲンとエラスチンがメッシュ状に張り巡らされることで構成されています。

日頃よく動く部分の筋膜はエラスチンがスムーズに伸縮することができますが、あまり動かさない場所はどんどん動かしにくくなっていってしまいます。

ここで、コラーゲンの柔軟性が非常に重要になってくるのです。
全身に張り巡らされている筋膜は、どこか一箇所が固まってしまうと全身に影響を与えてしまうため、早急に改善することが大切です。



筋膜リリースの方法

「筋膜リリース」で硬くなったコラーゲン繊維を柔らかくする方法

凝り固まってしまった筋膜に圧をかけ、筋膜を緩めるのが筋膜リリースです。
自宅で行える簡単なものをいくつかご紹介いたします。どちらも1日3セットを目安に行ってください。

■背中の痛みに効果的な筋膜リリース
1. テーブルの前に肩幅に脚を開いて立つ
2. テーブルに両手をつき、ゆっくりと手を前に滑らせていく

※膝はまっすぐに伸ばし、身体が90度になるよう意識します。
 お尻を突き出したり前に倒れ込んだりしないよう注意しましょう。

3. 30秒間姿勢をキープする

■肩の痛みに効果的な筋膜リリース
1. 左足を軽く曲げ、右足よりも少し前に出した状態でテーブルの前に立つ
※右足を少し後ろに引き、曲げずにしっかりと伸ばしておきます。アキレス腱を伸ばすときのような立ち方を意識しましょう。
2. 右手をテーブルにつく
3. 左腕を天井に向かって真っすぐ伸ばし、15秒間キープする
4. 左腕を伸ばしたまま上半身を左にひねり、15秒間キープする
※左手の指先を見るようにすることで、首回りの筋肉を伸ばす効果もあります。
5. 上半身をひねったまま右ひじをテーブルにつき、15秒間キープする
6. 手足を逆にして繰り返す

筋膜リリースを行う際は、無理に体を伸ばしたりせず、大きく呼吸をしながら極力ゆっくりと行ってください。
専用の器具なども販売されているため、そういったアイテムを活用してみるのもオススメです。

また、良質なコラーゲンを摂取して加齢によって低下していくコラーゲンの代謝を高め、コラーゲン繊維を柔らかくすることも大切です。
コラーゲンは細胞の新陳代謝の働きも担っているため、筋膜だけではなく肌美容にも効果的ですよ。

ストレッチとコラーゲンの摂取で凝り固まった筋膜をほぐし、美しい姿勢で体のこりを改善しましょう。