前回の記事では「牛乳が人間の体に有害である」という「牛乳有害説」についてお伝えさせて頂きましたが、今でも私たちは普段から牛乳やたくさんの乳製品を口にしています。
もし「牛乳有害説」が本当であれば、なぜ日本の小学校では今でも牛乳が飲まれているのでしょうか?
また乳製品は牛乳と同じように人間の体に有害なものなのでしょうか?
今回はさらに「ヒトと牛乳の関係性」について掘り下げていきたいと思います。
日本の給食で牛乳が定番メニューとして飲まれるようになったのは昭和24年のこと。
正確にはその頃は牛乳ではなく脱脂粉乳が飲まれていました。
そして昭和29年には日本の法令として「学校給食法」が制定されることになるのですが、学校給食法施行規則第1条には「完全給食とは給食内容がパン又は米飯(これらに準ずる小麦粉食品、米加工食品、その他の食品を含む)。
ミルク及びおかずである給食をいう」という記述がありました。
もちろん当時の日本人や、学校給食のメニューに牛乳やパンを取り入れるように指示したGHQは牛乳に害があることなどは知らなかったことでしょう。
しかし学校給食に牛乳が取り入れられてから数年後にはアレルギーやぜんそく、アトピーなどになる子どもが急に増え始めたというデータが多く残っているといいます。
人の母乳は赤ちゃんに最適な栄養分を与えてくれますが、母乳に近い成分となっているとしても代替品として粉ミルクなどを与えるのは、赤ちゃんの体調を損なわせてしまう危険性があります。
赤ちゃんは消化能力が未発達であるため、ミルクを飲むと中にある異種タンパク質(他の動物のタンパク質のこと)を完全には分解できないまま腸の壁を通過して、体内に吸収させてしまいます。
異種タンパク質が無毒化されないまま体内に吸収されると、アトピーなどのアレルギー反応が起こるだけでなく、最悪の場合は子どもを死に至らせてしまう場合もあります。
そのため母乳の代わりに粉ミルクなどを与えるのは、実は赤ちゃんにとって危険なことであるといえるのです。
牛乳を加工して作った乳製品としてヨーグルトやチーズ、生クリームなどがありますが、それらの食品は口にしても大丈夫なのでしょうか?
結論から言えば牛乳が含まれている乳製品も同じように体に害を与えることになるため、できるだけ避けるようにした方が良いでしょう。
牛乳の害を少なくするために「ヨーグルトは生乳を使用したものを食べる」「チーズはプロセスチーズではなくナチュラルチーズを食べる」といった工夫をすることはできます。
しかし「牛乳や乳製品はあくまで嗜好品である」と捉えるようにして、今後は牛乳や乳製品から離れた食生活を送ることをお勧めします。
次回は「牛乳や乳製品以外からカルシウムを摂取する方法」についてお教えしたいと思います。