清涼飲料水の飲み過ぎが体に与える悪影響

清涼飲料水の飲み過ぎが体に与える悪影響

自動販売機やコンビニエンスストアなどで気軽に購入できることもあり、コーラなどの清涼飲料水を日常的に飲んでいるという人も多いのではないでしょうか。
甘味料がまったく入っていない炭酸飲料であればむしろ健康維持のサポートとして取り上げられることもあります。

気をつけなければいけないのは、身体に悪いのは清涼飲料水に含まれる"糖分"です。



清涼飲料水がもたらす悪影響

例えば、コーラなどの一般的な清涼飲料水には一缶に約40gもの糖分が含まれています。
これは世界保健機関(WHO)が推奨する一日あたりの砂糖摂取量の約2倍にあたる量。

清涼飲料水を好んで飲み続けている人の場合、数日間でどれだけ過剰な糖分摂取をしているかが想像できますね。
そして清涼飲料水による糖分摂取を続けたとき、次のようなリスクが発生するのです。



■固形の食べ物よりも肥満につながりやすくなる

ジョンズ・ホプキンス大学の研究では、固形の食べ物より液体によるカロリー摂取の方が体重の増減に与える影響が大きいとされています。
"液体による摂取カロリー"と"肥満"は並行して増加しており、米国では清涼飲料水と肥満の蔓延のつながりについて既に注目が集まっているようです。

(参考:JOHNS HOPKINS BLOOMBERG SCHOOL of PUBLIC HEALTH

液体は固形物に比べ咀嚼回数も大幅に減ります。そのことも摂取量の増加に大きな影響を与えているのかもしれませんね。



■骨をもろくする一因となる

身体に取り込まれた糖分は分解の過程でカルシウムやビタミンB1などを消費します。
少量であれば血中のカルシウムのみで補えるのですが、糖分を過剰に摂取し続けると骨や歯といった場所からカルシウムがとられてしまうのです。

仮にコーラを毎日一缶以上飲んでいるとしましょう。
最初にお話したようにコーラには約40gもの糖分が含まれています。
たった一缶だけで一日あたりの砂糖摂取量を上回っていることから、飲用の習慣を長く続けていれば骨や歯はどんどんもろくなってしまうことが想像できます。



■脳卒中などの病気のリスクを高める

清涼飲料水の飲み過ぎが体に与える悪影響

健康専門ニュースサイト『MyHealthNewsDaily』では、43,371名の男性を22年間、84,085名の女性を28年間調査しました。
そこでは、「砂糖を使用した清涼飲料水を毎日1本以上飲む人は、まったく飲まない人に比べ脳卒中にかかる確率が16%も高かった」という結果が出たそうです。

研究に関わったクリーブランド・クリニックのアダム・バーンスタイン博士は清涼飲料水を砂糖の添加がもっとも多い食品とし、これを日常的に摂取することでさまざまな病気の原因となるとコメントしています。



■うつ病にかかりやすくなる

身体がエネルギーを作る際に必要とされるのがビタミンB1です。
カルシウムと同様に、糖分の過剰摂取によってビタミンB1は不足状態に陥りやすくなります。

ビタミンB1が不足すると炭水化物をエネルギーに変換することができなくなるので、集中力が欠ける、異常な眠気に襲われるといった症状が起こりやすくなると言われています。

清涼飲料水の飲み過ぎは、身体だけでなく精神面にもさまざまな悪影響をもたらすのです。
普段から清涼飲料水の飲用を習慣としている人は一日も早く摂取量を見直すことをおすすめします。