独特な辛味を持ち、薬味や香辛料としてさまざまな料理で大活躍してくれる「ショウガ」。
食材としてだけではなく、昔から民間療法や漢方薬などにも用いられてきた健康サポート力の高い食品です。
ショウガの健康効果と言えば、血行促進や冷え解消が有名ですが、それらに加えて「ひざ痛」を予防・改善する働きもあることがわかってきました。
今回は、ショウガの健康効果についてご紹介します。
ショウガには、「ジンゲロール」「ショウガオール」「ジンゲロン」という3種類の辛味成分が含まれています。
これらの辛味成分には、血行を促して代謝を高めたり、発汗を促進したりといった働きがあります。
また、カルシウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラル類、ビタミンB群やビタミンC、βカロテン(ビタミンA)などのビタミン類も豊富に含まれています。
食欲を増進させる効果もあるため、夏バテ予防や疲労回復にも役立ちます。
40代以降、ひざの曲げ伸ばしの際に痛みを感じるという方が増えてきます。
これは加齢により、ひざの関節の軟骨がすり減り、炎症が起こることで痛みが生じる「変形性膝関節炎症」と言われる疾患です。
ショウガには、この「ひざ痛」を予防・改善する効果も期待できることがわかってきています。
ショウガの辛味成分の大部分を占める「ジンゲロール」には炎症を抑える効果があり、ショウガエキスを摂取することでひざの痛みが軽減したという研究結果があるのです。
ひざの炎症が続けば、さらに軟骨のすり減りが進行するため、ショウガを食べて炎症を抑えることで、痛みの改善だけではなく進行の予防にもつながると考えられています。
ショウガは食べ方によって効果がまったく変わってきます。生のショウガはほとんど効果がない場合もあるため、乾燥ショウガをおすすめします。
先述の研究によれば、ひざ痛の改善効果が期待できるショウガの量は、1日約60グラムとされています。これはだいたい、かたまり一つ分ほどの量になります。
毎日かたまり一つ分の生ショウガを食べるのはなかなか大変なので、サプリメントなども上手に活用して摂取することをおすすめします。
さまざまな種類のあるショウガの中で金時ショウガは一般的な黄ショウガに比べてジンゲロールがおよそ4倍含まれています。
冷え症改善だけでなくひざ痛にお悩みの方も試してみましょう。