生姜が健康に良いということは広く知られていますが、実は生姜を生で摂るか、乾燥させたものを摂るかなどによって得られる効果には違いがあることをご存知でしょうか?
ここでは、生生姜と乾燥生姜、発酵生姜それぞれで得られる効果の違いについてご紹介します。
生の生姜には「ジンゲロール」という辛み成分が多く含まれています。
ジンゲロールは加熱や酸化によって変質するため、ジンゲロールの効果を期待する場合は、生姜を生で食べるのが効果的です。
生生姜を食べることで期待できる効果として代表的なものに殺菌作用が挙げられます。
ジンゲロールには雑菌や寄生虫を撃退する働きがあります。お刺身などに薬味として生の生姜を添えることで食中毒の防止に役立ちます。
また、免疫細胞を活性化させる働きがあるため、風邪や感染症の予防にも。
さらに吐き気を抑える効果もあるとされています。
生姜というと、冷えの改善に役立つというイメージが強いですが、実はジンゲロールは身体を冷やす作用があります。
熱がある場合などには生生姜を摂ると良いですが、冷えの改善のためには生生姜では逆効果になることを覚えておきましょう。
生姜を加熱したり乾燥させたりすると、ジンゲロールの多くが「ショウガオール」という別の辛み成分に変化します。
ショウガオールは生の生姜にはあまり含まれておらず、ショウガオールの効果を得たい場合には乾燥生姜を摂るのが効果的だと言えます。
乾燥生姜を食べることで得られる効果の代表的なものは、身体を温める作用です。乾燥生姜に多く含まれるショウガオールには、血流を促進して身体の中に熱を生み出す働きがあります。
乾燥生姜の温め効果は持続性があり、食べたあと数時間にわたって身体を温めてくれるのが特徴です。
冷え性に悩む方には乾燥生姜がおすすめです。
また、血流を促進することで、腸の働きを良くすることにもつながるため、便秘解消などにも役立ってくれるでしょう。
生姜を発酵させた発酵生姜は、生姜自体に含まれる成分による効果に加えて、発酵食品としての効果が期待できるものです。
具体的には、腸内環境の改善や抗酸化作用によるエイジングケア効果などが挙げられます。
また、発酵させることで生姜に含まれるショウガオールやジンゲロールなどの成分の吸収率が高まる効果も期待できます。
生姜を食べることで得られる効果とあわせて、発酵食品を摂る習慣もつけたいという方には発酵生姜が向いているかもしれませんね。
生生姜と乾燥生姜、発酵生姜それぞれで得られる効果の違いについてご紹介しました。
生姜を食べることで何を期待するかによって、どのような摂り方が効果的なのかが変わってきます。
得たい効果に合わせて上手に使い分けることをおすすめします。